気になるところ
数日前から身体を右へ捩じると肋骨が痛い、以前も6か月以上似たような痛みの既往。
現在Ⅱ型糖尿病にて通院痛のため、専門医に相談されCTやMRIの診断にても所見なし。
画像診断のもう一つの理由として最近めまいもありそれも相談、その際に「肩こりと言う理由も考えられる」とのお話。
仮説と検証
1)胸部痛は動作を行わないと発痛しない。
2)体幹右回旋運動にて顕著。
3)圧迫痛は直接ないし、発痛も偶発的な事がわかった。
4)肩こりと胸部痛の関係性→脊柱の柔軟性がなく、特にTh7:第7胸椎辺りをメインに上部胸椎の伸展ROM(可動域)が少ない。
5)回旋運動の際、4に書いた胸椎が動かず頸部や下位肋骨ほか動きやすい部位が代償している可能性が高い。
6)症状的には肋間神経痛に近く、更に続発性肋間神経痛で肋骨すべり症に近い気がするので以降確認を行う、脊髄神経前枝・外側皮枝(側胸腹部分布)の神経が組織の絞扼から痛みを感じてしまう。(神経障害性疼痛)
7)4の肋骨部位は真肋(Th1-7)と呼ばれ前端は肋軟骨を介して胸骨と結合され強固で動きが苦手、対し仮肋(Th8-12)はその肋軟骨が上位の肋軟骨へ結合し胸前方にある胸骨へ付着していない、なので動きが大きく出やすい特徴から考える。
つまり回旋や伸展などの運動を起こす際に、真肋が固定され仮肋が過剰に動き肋骨下部へ走行する神経を刺激し痛みの原因に?と仮説。
8)確認のために肋骨下縁から徒手刺激を加える(上方・前方)痛み(+)
、横隔膜も固く緊張して痛いとの事。
9)そもそも体幹を右回旋行う際に右真肋も右仮肋も後方・上方へ変位し、脊柱の伸展も行うので発痛原因として結びつくとも考えらる。
コンディショニング
1)真肋の動きを作り仮肋の過活動を和らげる→仰臥位にて(仮肋骨はなるべく動きを止めて)胸椎伸展エクササイズ。
※Th7より上位胸椎へスペーサーを入れ伸展運動を行う、その際に後頭部が接地面からかなり浮く→実施後体幹右回旋痛NRS7→1(痛みの10段階評価)※施術効果の傾向を見るだけなのでご自宅でエクササイズ励行と再評価必要→今後のコンディショニング方針の方向性。
そもそも気になる事は、フラットな面でも下あごを天井に突き上げる仕草は胸椎の円背を示す。
2)上部胸椎付近の伸展ROMを出すためにハンズオン(手技)
3)1のエクササイズを毎日ご自宅で行うようにアドバイスし経過観察を行う。