気になるところ
肩こり、腰痛で慢性的な痛みと違和感
更に趣味の菜園を行うと慢性が急性に変わる
家庭菜園での草むしりなど、しゃがみ込んで作業を行うと特に急性痛へ転化しやすいとご自身でも感じられている事
仮説と検証
1)th9(第9胸椎)を境に胸棘筋が使えてない→骨性の屈曲があり伸展ROM(可動域)制限がある。
2)1からの姿勢で重心位置が前にあり、体幹の回転モーメントがth9で起こり、不活性な姿勢を制御する筋を代償する為、起立筋ほかアウターマッスルの過活動が伺える→触診時も過緊張と圧迫痛を覚える。
3)背臥位(仰向け)に寝ても丸まった胸郭は伸びにくく、枕を入れないと本人は頭がかなり下がった感覚で、顎が天へ向かう様な仕草。
この事からも骨性の胸椎屈曲変位が言える
しかしながら今回はどうして胸椎がここまでになったのか?そこが問題です。
実は既往に開腹オペをされた事があり、ひょっとしたら腹膜と胸膜ほか癒着を起こし、胸椎の伸展動作の邪魔をしているのでは?と考える。
横隔膜・腹斜筋・呼吸を用いての胸郭モビライゼーションを行い、再度胸椎の伸展ROMの確認を行うと好転しているのが見えた
4)永きに渡る胸椎伸展制限からの胸棘筋が使えない→モーターコントロールの賦活化を行う
直ぐには好転は認めないが、術後の画像確認の為矢状面(横)からの姿勢が好転、実は撮影時に無理やり矯正し吸気いっぱいの状態で撮影。
すると、術前との画像比較で比べ物ならないくらい好転した、つまり意識すると姿勢が好転すると言う事が分かる→胸椎の伸展を促す(姿勢からの肩こり腰痛)為には腹部と胸郭前面他、呼吸を用いたエクササイズ忘れた運動制御の再学習が大前提と分かる。
コンディショニング
1)腹部と胸郭前面他、呼吸を用いたエクササイズと賦活化
2)胸椎伸展エクササイズ
3)前鋸筋・小胸筋ほかハンズオン(手技)
4)家庭菜園での作業を連続して行わない、休憩を入れて単調な作業から複数を組み合わせ姿勢を変える事で痛みを作らない
備考
猫背と言えばどうしても骨格の伸展ROMだけに目が行きがち、しかしながら「どうしてそうなったのか?」と言うストーリーが必ずある。
そこを理解してクライアント様と向き合えるのか?そこが大切だと再認識しました。
どの様にしたら好転?方法論より何がプライマリー(一次原因)なのか?そこだと思います。