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座りっぱなしの腰痛/40代 女性 個人店舗事業主

気になるところ


急性腰痛、既往あり
3年前ぎっくり腰になり、カイロプラクティックに行き7日程度で痛みが消えたとの事。

今回も思い当たる節もなく、無理な姿勢や重い物を持ち上げた記憶もないとの事。

 

 

 

 

 

 

仮説と検証


1)矢状面(横)からの姿勢評価:前方頭位ー胸椎過屈曲(猫背)ー腰椎過前湾と、凹凸の変化が激しい

2)1の腰椎過伸展から、のけぞる運動に痛みを強く感じ動作にも制限がある。

3)腰椎の過前湾は胸椎の過屈曲の代償と考えた、更にその代償にて前方頭位も同じくその代償と考え、クライアント様に首と肩の痛みを確認すると、慢性的な問題を抱えられていた

4)先ずは消炎を行うことが痛みの期間を短縮すると考え、アイシングを試みた→起き上がり痛がNRS8→6(痛みの10段階評価)へと軽減、その事からもご自宅でもアイシングを行うように指導

 

 

 

 

 

 

コンディショニング

1)アイシング20分、1日2回

 

 

3日経過後に来院確認→初回翌日にはNRS2までになる、動作を大きく行うとその関節可動域最終地点でいたみがを感じる程度、日常生活には困らないようになった。

 

 

 

 

 

 

 

2回目気になるところ


前述したが、関節可動域終末のみの痛みになったので、一次原因の胸椎過屈曲の修正を行った。

胸椎伸展エクササイズを行うことで、BOS(重心位置)が足趾MP関節辺りへあったのが外果(外くるぶし)前方へ移動→胸椎伸展を促通したので腰椎過前湾もそこまで強くしなくても姿勢維持可能→腰部への伸展圧迫での過負荷減少になると考えた

 

 

 

 

 

備考

ぎっくり腰(筋性急性腰痛症)は臨床の中では3日間程度にて好転反応がある、そこを出来るだけ早く目処をつけて差し上げるのが、瘢痕も残りにくく次回のトラブルにも繋がらない気もします。

しかしながら、重力にあがなう「抗重力伸展活動」は2足歩行であるヒトの宿命、そこが崩れてしまうと代償として様々な痛みに通じると考えます。

更に今回は「何も見に覚えの無い」との事でした、しかしながらお話を伺うと1日のうちにほぼ椅子に座る上に背もたれに寄りかかる姿勢が長いとの事。

椅子の座面は5°以下に角度がつけてあり、骨盤後傾を促しますが更に胸椎屈曲も運動連鎖で起こし、結果的に今回の腰痛へ発展したものだとも考えています。