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膝が痛くて動き出すと楽になる 70代 女性 介護施設管理職

気になるところ

 

左右膝の痛み


1年前、左ひざの痛み(膝前部痛)からの整形外科へ受診、画像診断から骨への異教は無いとの事で、リハビリを10日間行くも好転が見れないと自身が感じられ中止。

 

以後、自身で加齢が元の筋力低下が原因にて左膝の痛み発症、その思いからパーソナルトレーナーについてトレーニング。

結果、今度は右膝へ痛み発症し左右の膝痛となる。


このままではいけないと思い、なぜか正座をして左の膝痛は治ったとの事。

 

パーソナルトレーニングも中止、以降友人に当院の事を聞きご来院頂いた。

趣味でゴルフをされる、その時には歩行痛はどうなのか?
基本的にロキソニンを飲んでラウンドされる、痛みは出ない事から・・発痛は座位から立ち上がる瞬間、また会談へ足を掛けて登る瞬間に発痛。

 

平地を連続して歩行する際には、そこまでの痛みは感じない事が判明。


安静痛は無いが、側臥位にて寝た際に右膝内側が接地すると何となく違和感及び痛み(関節の圧力が痛みへ変換され脳へ伝える?)

問診の間にいろんなお話が伺えました。

 

 

 

 

 

 

仮説と検証


1)問診から「安静痛」がない事、右内側の接地からの痛み→炎症は無い、現在は抱き枕で寝ている。

 

2)歩行すればする程痛みが減少する→筋組織の伸長や活動で何かしら変化がある、腰部の間欠性跛行など神経的問題は少なくなる。

 

3)階段の登りが一番痛み→膝関節屈曲の際に膝関節のリバーススクリューホームムーブメントが効いているのか?→骨盤を前傾位に誘導して膝関節の正常化?を試みた→痛み減少

 

4)3での即効性から、姿勢による問題があり骨盤後傾からの下向性運動連鎖が波及し、下腿の内旋動作の阻害の可能性、仰臥位にても右膝は過外旋を起こしていて、現在健側左の内旋に対して右はかなり過外旋している事が見て伺えた。

 

5)骨盤運動連鎖がドライバー?(一次原因)と思いきや、胸椎が後彎し伸展可動域がなく、後頚部も過緊張して前方頭位気味。

肩こりや首の痛みは感じない、そう言われるが矢状面(横から)見て、これでは重心コントロールが上手くいかない故に、今回の膝痛と深い関係がありドライバーと考える。

 

 

 

 

 

 

コンディショニング

1)胸椎伸展エクササイズからの下向性運動連鎖の修正(骨盤後傾ー股関節・膝関節屈曲外旋―足関節外旋・内返し)

 

2)正座の禁止、十字靭帯他内外側側副靭帯などの過伸張を誘発し、膝関節の安定性低下から荷重時の筋性依存が高まり膝痛が余計に出る可能性がある事を説明。

 

3)前鋸筋・広背筋のハンズオン(手技)からの亀背抑制

 

 

 

 

 

 

備考


階段上りで右膝痛、しかしながら骨盤を起こす誘導をしただけでの好転反応は、問題は体幹にあると感じました。

 

 

つまり今後は体幹を修正することに尽きると思います。