気になるところ
1)右足首外果(外くるぶし)付近の痛み
2)歩行痛
1か月前からの痛み、発症からの整形外科へ受診し画像診断から所見なし。
ロキソニンテープを処方され経過観察も好転が見れない、整骨院へ受診されたとの事。
そこで右下腿三頭筋(右ふくらはぎ)の過緊張を言われ、低周波とテーピングの処置あったとの事。
1か月間通うも好転の兆しが見れないどころか、非荷重でも痛みが有る感覚から来院されることを決めた。
実はクライアント様は県外のお方で、10年前のカルテが当院にあり、以前は左五十肩での通院であり今回もいたたまれない痛み、そんなお悩みからのご相談を痛さ来ました。
仮説と検証
1)状況を詳細に伺う
整形外科→整骨院→好転を感じないので行くのを止めて自宅で患部を温めた→入浴などでは一瞬楽になるも、のちに「ズキズキ」と痛みが出て来る。
2)安静痛?と言う事で患部を健側と比較したら外果辺りに肥厚と熱感をわずかに感じた→炎症
3)荷重位では痛みが有るが、非荷重での発痛確認
距腿(足)関節可動域
内反(+)→距腓靭帯へ強い痛みが有る
外販(+)→同上
底屈(+)→同上
伸展(+)→同上
ほぼ全ての足関節の動きで発痛、しかしながら共通点は「距腓靭帯の痛み」だった。
姿勢評価
ロコモーター(運動器官)に対し、パッセンジャー(荷物・乗客ここでは体幹体幹)のアライメントを以下確認し、パッセンジャーの重心変化がどのようにロコモーターへ過負荷しているのか?確認を行う。
前額面
胸郭右回旋・左第2肋骨は下制→左横隔膜と外腹斜筋に圧迫痛
左鎖骨は挙上し肩甲骨も内転挙上
右鎖骨は下制し肩甲骨は外転下制
この姿勢は以前の左五十肩からの回避姿勢もあるかもしれない、体幹を右回旋し体幹を屈曲する事で右足部へ荷重しやすくなる事が考えられる。
運動器からの足部への歩様変化として、股関節以降のアライメントも確認→股関節外旋はあるが膝内反や伸展制限など下肢運動器にはそこまで問題を感じない。
矢状面
前方頭位
亀背(猫背)(th7-9:第7-9胸椎)の屈曲
不思議と下肢の変調は見れない、例えば股関節や膝関節の軽度屈曲で姿勢戦略(姿勢維持)を行う事もある。
しかし、今回はそれがなく猫背の前重心を相殺するべく下腿三頭筋で足を底屈、踏ん張って立っている可能性が高い。
但し、今は炎症しているのでどの方向も何をしても発痛する。
消炎を最優先するためにアイシングを試すと、患部を触っても歩様も明らかに楽になる傾向が掴めた。
アイシングを継続して7日後に経過観察を行う、更に痛みの方向を明確にし制限と姿勢からの足部へ荷重偏りを修正したいと考える。
コンディショニング
1)アイシング
2)テーピング
3)胸椎伸展エクササイズ
4)股関節の可動域拡充からの歩様改善