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仕事柄の座位から急に現場に出て腰痛 50代 男性 工場勤務(管理職)

気になるところ

 

腰痛

2日前からぎっくり腰、動けず更に動作初動が痛い

思えば土曜日に土木作業を5H手伝う

いつもは管理職なので座業が多く、現場作業は全くしない

座業と言えども見回りはあり8Hずっとの座業だけでもない

今回のぎっくり腰は久々だが、右足への痺れの様な違和感はある

既往として腰痛は常にある

お酒が好きで、料理も出来るので作りながら吞んでしまう

 

 

 

 

仮説と検証

 

1)姿勢評価

前額面

比較的奇麗でこれと言った問題点は感じなかった

 

矢状面

前方頭位

胸椎屈曲

骨盤後傾

 

前額面では問題点はそうでも無くても、矢状面では変位が目立つ

 

2)動作分析

前屈:(+)全く前屈出来ない、痛みが激しく防御作用も起きている

伸展:(-)可動域は十分ではないが頸椎伸展も連動して動くことが可能

回旋:(+)左右回旋制限あり、L5(第5腰椎辺りの正中辺りへ痛み)

 

伸展は可能で、痛みは前屈と回旋に発症しかも前屈位がとても厳しい(起立筋の過緊張は回旋動作制限を起こす)

動作を観察していると、伏臥位ー仰臥位の瞬間に発痛しどの体位でも安静位になると痛みは消失する(姿勢痛)

 

寝返り動作も特に股関節を曲げるフェースで顔をしかめ痛みが有る事が判明。

 

いつも座位姿勢の作業

→骨盤後傾位の連続=脊柱起立筋の遠心性収縮継続→受傷?

→常に骨盤後傾位からの腹横筋をはじめ多裂筋と腸腰筋の同時収縮してのコアスタビリティを使った正しい姿勢が出来ていない

 

昔よりかなり太った

→休日の朝ビール→脂肪体の増大→脂肪組織の増殖から炎症物質の増大による慢性疼痛と急性期回復の遅延

 

最終的にコアスタビリティ低下と脊柱起立筋の代償から過緊張での受傷と考え、下記確認を行う

 

座位骨盤前後傾の自動運動→痛みの有無関係なしで骨盤伸展→後傾の動作がぎこちない(ガクガクする)事から起立筋の過緊張あり→この事からも立位前屈深度も出なくて、起立筋の引き延ばされ痛があると結論付けた。

 

 

 

 

コンディショニング

 

1)骨盤前後傾エクササイズ

 

2)胸椎部の脊柱起立筋リリース

 

3)アイシング20分

 

 

 

備考

 

7日以内に再来院して頂き、経過観察を行う。

仕事の都合から来院がなかなかとの事であるが、ご自身の問題なので放置すると今後の問題点増幅や神経系の腰痛になりかねない臨床経験から、その旨をお伝えした。