気になるところ
背中―腰付近の痛み
腰を曲げると痛み
立ち上がる時も痛い気がする
2週間前まではお尻の動作痛
犬のお世話(しゃがみ込み)で、お尻が痛いPSISからやや内側
今回の腰背部痛は、お尻の痛みが自然治癒した後に腰背部痛が出てきた
ご自身でも猫背が気になるところ(反り腰もある感じ)
1日中在宅で椅子に座る事が多い
仮説と検証
1)姿勢評価
前額面
胸郭左回旋で肩甲骨とのアライメントは正常なので、伏臥位で左背部ー腰部に盛り上がりを認めた
臀部と胸部のS字カーブがとても大きい→姿勢制御で大きく使っている
矢状面
顎を引きすぎている→胸椎が伸展しないのに努力性の姿勢作り
胸椎過屈曲(亀背)
腰椎前彎過剰→仰臥位になった際に腰部にベッドから浮きを認める
骨盤後傾傾向(ASISとPSISが2横指離れていない)
股関節と膝は曲がっていない(代償姿勢は無い)→上肢ー臀部で姿勢の問題解決している
2)動作評価
屈強:(+)腰椎屈曲同調が見れない、th11-12(第11-12胸椎)に痛みあり
伸展:(+)胸椎と頸椎も伸展同調しない、伸展ROM(可動域)に制限がかなりある
回旋:(+)右回旋出来ない
側屈:(+)th11-12右屈痛あり
th11-12の可動性亢進からの痛み
胸椎のROM低下
反り腰腰椎屈曲可動域の低下
クライアント様は下肢が上肢に比較して細く、MMT(徒手筋力テスト)からも支える筋力低下も認めた
問診の中でも、ほぼ1日中椅子に座って過ごしているので骨盤後傾からの運動連鎖で姿勢が良くない。
更に座ると椎間板の水分を抜いて圧縮応力が立位100%に対し座位では140%になる、この事からも椎間板から軟骨終盤との水分交換も困難、つまり栄養補給も出来なくて今後腰痛の問題へ発展する。
コンディショニング
1)胸椎伸展エクササイズ
2)右前鋸筋ほか体幹前面・後面の軟部組織弛緩
3)腰椎前屈ROM向上ストレッチ
4)胸式呼吸法からの抗重力伸展活動促通(姿勢を良くする練習)→院では大鏡を使うがご家庭ではないので、壁に寄りかかり呼吸法の練習とした
5)以上、ホームエクササイズ指導も行う
備考
今回の症例は胸椎屈曲がとても強く、術後も目視では好転見えないように感じる。
なので発痛動作を行い評価した、その際に動作痛は消失したもののまたすぐに戻るので、今後の来院とホームエクササイズ指導は入念に行う。
目視評価と言えば
矢状面での術前後画像で「腕の下垂位置」が重心位置へ戻り肩甲骨のアライメントが、胸郭の正常位置へ行こうとしているのが好転として認める事が出来た。
以降経過暗殺を行う。