気になるところ
腰痛
- 一挙一動がが腰へ響き痛みが有る
- 一見矢状面で静止姿勢を見てもそこまでの異常は認めない
- とにかく体が硬い
- デスクワークは少しはあるが、ほぼ現場に出て運搬・手積・手下ろしは毎日
- 1ー2年前から特に気になる
- 高校生時運動部、腰背部のけ反り痛があるので整形外科へ受診→うつ伏せ上肢伸展度合いの確認→背筋が少ないのが問題と言われた(PT?)
- Drには骨の隙間(腰椎椎間?)が狭い、などと言われた
相反的な問題?
胸椎椎間狭窄は縦方向の大きな衝撃を受けてコンプレッションか?もしくは脊柱起立筋群の過使用(高校生運動部)だと考えられる。
しかしながら、椎間への衝撃ならヘルニアなどの局部痛や神経症状もあるが(-)さらに起立筋が弱いとか仮説すれば後者はあり得ない。
その判別を行う為に、他動的伸展ROM(可動域)を確認、ROM低下なら仰向けで他動的にのけ反れないに対して、筋組織の問題なら簡単にのけ反れるはず。
現状では胸椎伸展ROM低下とその椎間が狭くなるのが自然だと考えた。
- じっとしていると硬直感や倦怠感を感じ、それを超えると痛みすら感じてしまう
- 腰部の違和感に対し特定の姿勢は無い
- 寝ている際には痛みがない(寝返りは痛い)→重力方向が変わり腰背部はゼロに近い低負荷姿勢
- 腰痛場所の主訴限定するようにお願い→「この辺」と腰部全体を擦って明示と曖昧さ→筋性?
仮説と検証
1)姿勢評価
前額面
特になし
矢状面
やや前方頭位→何故その姿勢なのか?が問題
2)動作分析
前屈:(-)
伸展:(+)L5:第5腰椎を起点に伸展動作(ハイパーモビリティ:可動性亢進)、胸椎・胸椎の伸展ROMはほぼ無くて少ない伸展動作でも発痛
回旋:(-)
3)他評価
脊柱起立筋の筋力低下か?椎骨のROMか?
胸椎の伸展制限が判明、これが脊柱起立筋筋力低下?もしくは椎間関節ROMの問題なのか?検証を行う
仰臥位にて背部へタオルを置き伸展動作の確認→制限ありそのしぐさが辛い感じがある、特にTh7:第7胸椎より上方へその傾向が強い→前方頭位もそこから来ている気もする(上行性運動連鎖)
そもそも重力下で脊柱起立筋の弱化は基本ありえない。
寝たきりの長期入院など重力を受けない姿勢なら、確かに筋力低下もあるが現役運動部の高校生には考えにくい。
但し背筋の過使用で逆に椎間を狭くして、伸展可動域を確保しようとするも椎骨の干渉から出来なければ更に起立筋の作用を強める傾向があり、パフォーマンスは向上せず痛みになるなど。
例えばバレーボールのアタックやバトミントンのスマッシュなど、矢状面方向のパワーを上げようとして打ち込練習、結果的に棘上筋腱板と肩峰に干渉を起こしインピンジメント症候群を引き起こす、インナーである関節のスタビリティ確保の回旋腱板とパワーのアウターマッスルのバランスを崩すと、パフォーマンス向上どころか痛みの誘発を助長するこれに似ている。
腹部コアの作用確認
着座にて「ドッスン座り」を行うかどうかの確認(+)
多裂筋+腸腰筋の同時収縮からの動作が出来ない事から、やはり脊柱起立筋の過作用を起こし代替も担う→動作痛と結論付けた
コンディショニング
1)胸椎伸展エクササイズ
2)胸式呼吸
3)着座練習
備考
NRS8→1(痛みの10段階評価)
ほぼ気にならなくなるとの事、ホームエクササイズを行いながら7日後に経過観察を促す。