気になるところ
腰痛
- 1か月前から痛みが有る、確たる自覚は無い
- シップを貼り凌いでいた
- 家庭用EMSを購入し当てて凌いでいた
- シップやEMSがいよいよ効果なくなり今回来院
- それまでもおそらく腰痛があり、我慢してきたのでは?と考える
- 製造業で大型機械組み立て→前傾姿勢作業が多いかも知れない
- 転職勤務して15年は経過してベテランである
- 趣味はオートバイや船釣り、比較的同じ静止姿勢が長く続く、上下方向の揺れや信号が腰痛へ加担
- 発痛場所も局限出来ない曖昧さ→筋性
- 脚の痺れ力抜けなどは無い
仮説と検証
1)姿勢確認
前額面
左の胸郭が薄く肋骨弓の肋骨上角が右健側に対し鋭角
若干の胸郭左回旋→右前鋸筋と同側外腹斜筋過緊張?
骨盤左回旋
矢状面
頸椎過伸展(中間位頸椎過伸展)
腰椎過伸展
スウェィバック姿勢
膝関節軽度屈曲
全体的に弓なりになった格好にも見えた、当然この状態だと正常な抗重力伸展活動は不可能、その詳細を動的評価から検証して行く
3)動的評価
屈曲:(-)腰椎の屈曲ROM(可動域)が可能であり、痛みもそこまでない
伸展:頸椎も胸椎もまったく伸展ROMがなく、痛みの回避行為も重複しその様相を呈す
回旋:右回旋(+)
動的評価からも伸展ROMがほぼない事が判明、理由として以下の事が考えられた
- 仕事柄猫背姿勢が多く、骨盤後傾位からの腹部コアの低下→腹横筋弱化で椎体の支持力低下と抗重力伸展活動に対して多裂筋と腸腰筋の同時収縮が出来ていない。
- 上記から、上体を起こし支えるには脊柱起立筋などの背筋群(アウター)の過作用しか姿勢戦略がない
- その事で、パワーはあるが持続力のない速筋は早い段階で限界を超えて筋捻挫を起こす
- 仕事ゆえに、このルーティンも抜け出せず痛いのを誤魔化しながら現在に至り悪化
- 趣味でも身体を動かすアクティブさが少ない事からも、痛みの緩和要素はEMSでの電気刺激と筋活動しかなかった?
- 今回のスウェィバック姿勢の元は動作確認でも行った「胸椎伸展ROM低下」にあると考える、頸椎はその上行性運動連鎖からの動作が出来ない状態と思えるが、術前画像から頸椎中位過伸展姿勢とかんがみて、可動域はあると推察するも今は姿勢が他動的にも不可能(発痛)次回に行う
先ずはアイシングを行い消炎に努める→20分実施したところNRS10→6(痛みの10段階評価)と伺う
コンディショニング
1)20分アイシング→ご家庭でも行う
2)右前鋸筋・外腹斜筋および筋連結のリリーズ
3)横隔膜のリリース
先ずは7日後にこの経過確認を行い、次回は元々の原因であろう姿勢制御の修正を行う