気になるところ
慢性的な肩こりと腰痛
- 来院7日前腰痛
- 原因は4歳児を長時間おんぶした
- 腰部のストレッチをして何とか急性痛までに至るのを防いだ
- 他には特に変化なく、首痛と肩こり
以前のカルテと照合し、今回も多種評価から検証を行う
仮説と検証
1)姿勢評価
前額面
胸郭左回旋
胸郭に対し左肩甲骨アライメントは正常→見た目は肩が前方へ出ているように見える
骨盤左回旋
矢状面
若干の前方頭位
ストレートネック
上部胸椎屈曲
骨盤後傾
股関節軽度屈曲
膝関節軽度屈曲
2)動的評価
前屈:(-)
伸展:(+)頸椎と上部胸椎が伸展制限
回旋:(+)右回旋制限
頸椎と胸椎の伸展ROM(可動域)は制限があり、他動的に伸展運動させても抵抗感がある
仰臥位になった際には、問題点がほぼ消失→姿勢痛
動き始めに左腰が響く→動作痛→細かく疼痛動作を以下評価
3)腰部疼痛評価
矢状面の骨盤後傾姿勢から腹部コアの低下を疑う、コアが低下すると抗重力伸展活動を脊柱起立筋が代償し、姿勢を作ろうとするがその仮説であると、遠心性収縮が困難で以下テストは(+)となる
骨盤前後傾動作:(+)特に骨盤を深く自動運動で後傾は出来ない疼痛は感じない、更に後傾介助をしたのちにスタートポジション、つまり骨盤前傾で胸骨柄と恥骨結節の結んだ位置へ戻れない→動作パターンの不安定さ。
この事からも起立筋過緊張+コアの低下が検証出来た。
4)ストレートネックの評価
頸椎アライメントを支持する組織として以下th1-3(第1-3胸椎)がある、これを仰臥位姿勢からの徒手介助で伸展を促すと、ほぼ伸展が不可能で頸椎の組織も拘縮している事を認めた。
更に以降下位胸椎の伸展ROMを確認したところ問題なく伸展ROMは再現出来た、この事からもth1-3の伸展ROM低下から伸展運動の波及も、th1-3で止まっている可能性が否めない。
その部位の伸展ROMを徒手で促通→頸部伸展ROMの増大を認めた事から検証とした。
コンディショニング
1)右前鋸筋ー外腹斜筋リリース
2)胸椎伸展エクササイズ
3)脊柱起立筋伸展エクササイズ
4)頸部fasicaのリリース
備考
今回は問題点に挙げていない項目として
胸式呼吸の動作が小さく腹式呼吸認めた。
この事で、胸式呼吸がおろそかになり横隔膜をはじめコアスタビリティの低下を危惧する、この事でインナーを使えず姿勢作りの抗重力伸展活動を起立筋で代償する症状も起きやすい。
今後その問題へも取り組み「インナーを使い固める時はしっかり強く、動きが大きく必要な際はダイナミックな可動性を与える」フィジカルづくりを目指し、恒久的に問題からの脱却を狙います。