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右テニス肘と姿勢 40代 男性 事務職

気になるところ

 

右外側上顆の痛み(テニス肘)

  • 4か月くらい前、総合病院の専門医へ受診されていた
  • 発症以降NRS6→3(痛みの10段階評価)まで軽減
  • 専門医からの処方で、アイシングほかテーピングと湿布薬
  • その後軽減するも、完治しないので整骨院等へ通うもご自身の思われるレベルにならない
  • 口コミを見てどれだけ好転するのか?試しに来院したとの事→好転はご自身のご努力と自然治癒と考えます
  • テニスはそのまま続けていた
  • 球威を付けたくて力を入れすぎ?プレイ中に痛みを変えたく握りを変えたのでそれから軽減した
  • テニス歴は学生時期からなので10代から、とても歴が長い→今更の痛み
  • 他の不調は特にないと問診で伺うが、施術中の会話で腰部の問題を伺う
  • どこの時期なのか?20kg太る→お菓子もお酒もたしなまない
  • 無呼吸症候群で専門医からの治療あり
  • CPAPをしている
  • 事務職である

問診の中で分かった事

  • テニス肘発症中もプレイを止めていない→消炎の邪魔(痛みを止めるご努力が少ない→プレイを止め痛みを先ず出さない)
  • 長年のテニス歴で何故今更のテニス肘?(今まで既往歴無し)
  • 20kg多重増加→筋骨格系や循環器ほか全てに負担となる(無呼吸症候群他)
  • 事務職座位からの骨盤後傾ー胸腰椎の屈曲からの円背姿勢(猫背)が多いのでは

上記の気づきを踏まえて姿勢ほか評価を行う

 

 

 

 

仮説と検証

 

1)姿勢評価

前額面

胸郭左回旋ー肩甲骨とのアライメントは正常

 

矢状面

やや前方頭位

胸椎屈曲

腰椎過伸展

※抗重力伸展活動に同側性運動リズムが強烈に入っていた、分かりやすく言う「小学1年の新入生がランドセル背負って緊張の気を付け」のイメージが分かりやすい。

 

※胸椎屈曲と胸郭左回旋から、ラケットのテイクバックが小さくなる→力が入りすぎる可能性もある

 

 

 

動的評価

屈曲(-)

伸展(+)腰椎主導で胸椎の伸展ROM(可動域)を認めない

回旋(+)右回旋制限

 

他評価

  • 外側上顆炎は患部を圧迫してもほぼ痛みもない
  • 動作痛も探さないと分かり難いレベル
  • 掌を外旋位・屈曲ー伸展動作にて関節より前腕の屈筋と伸筋の筋腹に違和感のある痛みが有る程度
  • 動作痛の場所が動かすたびに変化する
  • 胸椎伸展促通を行うと、肘の動作痛が軽減

 

総合的に痛みの発症と総合評価

  • 外側上顆付近の痛みより、動かすたびに痛みの場所が変化する事から、筋膜fasicaの問題を考えるに至る
  • 痛みの位置が前腕にある事から、ラケットのグリップ変更からの問題かもしれない(主導筋の変化)
  • 胸椎を伸展すると、肘の動作痛が軽減した、筋接続がない事からfasicaの問題が濃厚

 

 

 

コンディショニング

 

1)テニスプレイを休んでみてもらう

 

2)胸椎伸展エクササイズ

 

3)fasicaリリース

 

4)あすけんアプリを使った食事管理(現在糖質制限されているとの事であるが、極度の節制の可能性もある)

 

 

 

備考

 

ホームエクササイズでも姿勢を修正するエクササイズ指導を行う。

ますこれが出来て以降のご相談に乗ろうと思います。