気になるところ
右肩の痛み
- 寝ていても特定の右腕姿勢(脇は体側・肘は曲げてお腹)
- 真っ直ぐ仰臥位になった時、腕をベッドに任せ伸ばせない(動作痛)
- 昨年年末から発症4か月以上経過
- 肩関節周囲炎の様な痛み
- 元来、慢性的な肩こりで色んな手技療法へも通うが今まで好転感がない
- 既往症は年齢的にもとても多く、内臓疾患から現在も通院が多い
評価と仮説
経年からの大きな疾患との関連は担当医師受診時に相談して頂き、今回は純粋に右肩の問題だけにフォーカスする
1)姿勢評価
前額面
胸郭右回旋
左肩甲骨内転挙上(後退)左鎖骨クランキングで挙上
右肩甲骨外転下制(巻き込み)右鎖骨下制(肩鎖関節・胸鎖関節コンプレッション)
矢状面
前方頭位
胸椎屈曲位
骨盤後傾
股関節外旋
膝関節外旋
足関節内返し(O脚)
2)動作評価
杖無しでしか立位が安定しないので行わない
対し座位でのTISテスト:トランクインペアメントスケール(+)体幹の機能障害を認める(胸郭のモビリティ・腹部スタビリティとその連携性)
3)他評価
右肩に対しての動的評価
外転:30°
挙上:30°
伸展:-10°(気を付けさえできない)
内外旋:不可(上記から回旋版の機能がほぼ無い)
- 腱板―肩峰のインピンジメント兆候(+)
- 回旋腱板の機能低下(+)
- 肩関節周囲炎の可能性が大きい
コンディショニング
- 回旋腱板の賦活化エクササイズ
- ホームエクササイズ
備考
前提に、ご高齢であるから何事にも慎重に行う
胸椎伸展、立位時の抗重力伸展活動の促通(膝関節の完全伸展)を促し徐々に本筋へアプローチする。
先ずは肩関節の問題解決の糸口を感じて頂き、今後の希望を持って頂く事が先決と考えた、今回も髪を結う動作だけは出来るようになって頂き、セルフエクササイズを指導で希望を持ちながら7日間隔で来院経過観察とする。