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会社の引っ越し手伝いをして首と背中が痛い 40代 男性 会社員(管理職)

気になるところ

 

頸部痛

背部痛(胸椎を中心とした放散痛)

  • 慢性肩こりがある
  • 2日程度前に会社引っ越し作業で日頃やらない作業を行う(重量物の持ち上げ)
  • 首が左右に向けない
  • 手の痺れなどは無い
  • 頸部については安静痛がある
  • 常に姿勢は悪い気がする
  • 昨年10月から胸部に締め付ける痛み
  • 最近ではラジオ体操でも症状が出てしまう、身体を動かすと胸の締め付けが起こる
  • 心疾患の家族歴は無し
  • 見た目が小太りなので若いころからの体重増、および成人病などのリスクを伺うも(-)
  • 喫煙歴あり、現在進行形猫背の一因となる

 

 

評価と仮説

 

先ずは評価に入る前に心疾患のレッドフラグの可能性がある(心疾患)すぐに循環器の専門医へ帰宅前に行くように勧めた。

 

1)姿勢評価

前額面

胸郭左右差(-)但し両側巻き込み

 

矢状面

前方頭位

胸椎屈曲

スウェィバック姿勢

骨盤後傾

股関節外旋

膝関節外旋

足関節内返し

 

2)動作確認

屈曲

伸展

回旋:左右両側行きたがらない(+)

 

今回は前述評価があり運動による心負荷軽減のため、腹圧の上がる屈・伸動的評価はしない方向で行く

 

3)他評価

 

循環器系のレッドフラッグから再度専門医への受診を勧めながらの評価となる

  • 矢状面から亀背が強い
  • 呼吸も浅い(胸椎伸展困難→胸郭拡充困難→吸気困難)
  • 呼吸が浅いため起床時の口渇感がある
  • 肩甲骨と胸郭のマルアライメントは無い、しかし上腕挙上時には肩甲骨が後退出来ない→上腕挙上困難
  • 胸椎アライメントから、頭部への重力方向が上手くいなせない事から痛みになる
  • 喫煙歴から肺気腫、心臓の変形からの横隔膜下降、猫背の要因になる

 

 

 

コンディショニング

  1. 先ずは専門医へ今の痛みとの関連性(姿勢では仰臥位安静痛は無い)もある可能性から受診をいち早くするように勧めた
  2. 運動後の心臓の締め付けが起こりすでに半年も経過している事も伝えた
  3. 胸椎伸展エクササイズ
  4. 前鋸筋ー外腹斜筋リリース
  5. 腹直筋―横隔膜リリース
  6. 胸式呼吸トレーニング
  7. 垂直知覚トレーニング

 

 

備考

 

スウェィバック姿勢は修正され腹圧上昇、胸郭のモビリティは若干ではあるものの可動域も出たため、頚椎の動作痛と肩こりは軽減との事、垂直知覚を再獲得してもらう運びとなる。

 

但し、今回の問題が重大な事へ繋がる不安要素を先ず取り除く事が最優先である。