· 

慢性肩こりだけではなく肩甲骨の間が痛くて辛い 40代 男性 電気工事会社経営

気になるところ

 

胸部痛

慢性的な肩こり

慢性腰痛

  • 本来慢性的な肩こりがある
  • 姿勢が猫背で自身でも気にしている
  • 今回は加えて14日くらい前から背部痛で、肩甲骨間の痛みと動きの悪さ(開かない)
  • 動作痛
  • 今までの慢性肩こりに加えての問題から、今回耐えきれず当院へ来られた
  • 寝ていたら、背部痛も慢性肩こり・腰痛もそこまで気にならない
  • 腰痛は酷くなると右下肢を中心に痺れ感があり、現在は小康状態であり痛みが再発した際だけの感覚異常
  • 腰痛は20年前にぎっくり腰→通院歴無し→はっきりとした鑑別診断はされていない

 

 

評価と仮説

今回は特にお困りな背部痛(抗重力時だけに痛みを感じる姿勢痛)にフォーカスし各種評価を行う。

但し、真の狙いはご自身でも気にされている姿勢修正から、慢性的な肩こり腰痛を軽減させられる可能性がある。

1)姿勢評価

 

前額面

胸郭左回旋

右鎖骨下制 左鎖骨挙上

右側を中心に前鋸筋ー外腹斜筋と腹直筋の過緊張を認めた

 

 

矢状面

前方頭位

少し顎を挙げられている

胸椎屈曲・亀背

骨盤後傾

腰部スウェィバック姿勢

股関節外旋

膝関節外旋

足関節内返し

 

 

 

2)動的評価

前屈:(-)

伸展:(+)全く頸椎胸椎伸展ROMhが無い、腰痛発症

回旋:(+)胸郭右回旋出来ない

 

3)他評価

先ずは亀背とスウェィバック姿勢との関係性をひも解く

  • COPの観点から考えると胸椎は前方へ移動させている
  • その事からCOPを後方へ相殺するために腰部と頸部を過伸展させている
  • その作用筋は脊柱起立筋で、下顎が持ち上がっている姿勢からも言える
  • 起立筋の過作用は頸椎ー腰椎の椎間を狭めてしまい、痛みを発症しやすい→今回のけ反り動作にて腰痛が出る
  • そもそもの発生機序的に捉えると、亀背→胸椎屈曲→慢性肩こり→腰痛→現在に至る、このストーリーが考えやすい

 

 

コンディショニング

  1. 胸椎伸展エクササイズ
  2. 前鋸筋ー外腹斜筋リリース
  3. 腹直筋リリース
  4. 胸式呼吸

 

 

備考

 

上腕の水平外転動作が痛み無く可能になる。

 

今回お伝えしたセルフエクササイズの進捗状況を鑑みるために、7日後経過観察としてご来院頂く事にした。