気になるところ
右肩の痛み(肩甲棘周辺、棘下筋の痛み)
既往歴:右五十肩(インピンジメント兆候)
- 可動痛と言うより安静痛
- 仕事中よりほっとした時や帰宅後感じる
- NRSでは3程度
- 最近仕事が忙しい
評価と仮説
1)姿勢評価
前額面
胸郭左回旋ー右肩甲骨とのマルアライメントは無い、下部胸郭の回旋
右鎖骨下制
左鎖骨挙上
矢状面
若干上部胸椎屈曲:Th1-3第1-3胸椎
2)動的評価
屈曲:(-)
伸展:(-)若干の腰椎先導型の伸展
回旋:(+)右回旋出来ない
3)他評価
日常生活と職制から考える
- 建築現場での重機操作から、体幹固定で上腕から先がアクティブの動作→肩甲上腕関節を安定させる回旋腱板疲労
- 座業である故に、殿筋の収縮が出来ない姿勢→正常な運動シナジーを都合よく書き換え使わないAPAの動作パターンの確立
- 座位である故に、座面を軸に前方回旋する体幹を支える事で腓腹筋の活動が回転力停止のため立位での体重支持より弱くても良くなった
- 趣味でソフトボールなどされるスポーツマンでありながら、腓腹筋検証にて左のヒールレイズが出来ない
- 上記から、歩行時の垂直知覚に低下
- 上腕だけ動かす作業にて回旋腱板でもある棘下筋の過作用で疲労→肩こり
コンディショニング
- 右外腹斜筋リリース
- 腹直筋リリース
- 僧帽筋下部繊維賦活化エクササイズ
- 垂直知覚トレーニング
- ヒールレイズ
備考
職制の痛みはよくある事で、1日24時間の中で仕事をする時間は結構長い、つまりルーティンワーク的な動作が長引けば代償行為を行う組織は痛みや疲労を感じてしまうものだ。
その代償の際に、何かしらのきっかけ例えば座位からの骨盤後傾し腹圧低下の胸椎亀背(猫背)で肩甲骨が巻き込んでの痛みなど良く見かける。