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慢性腰痛からの神経症状が出た 50代 男性 製造業(機械加工)

気になるところ

 

腰痛

  • 10年以上前から腰痛既往
  • 年数回急性期
  • 今回は職場の同僚に言われ専門医への受診
  • 診察時には左下肢の痺れがあり、画像診断では神経根圧迫
  • 投薬7日間で痺れが消失しない場合は再来院との事
  • 現在は痺れは無いが体幹の回旋やしゃがみ込みの際に腰痛を感じた

 

 

評価と仮説

 

1)動的評価

前額面

胸郭左回旋、胸郭と肩甲骨のマルアライメントは認めない

股関節外旋

膝関節外旋

足関節外旋、内反

 

矢状面

前方頭位

胸椎屈曲

腰部過伸展

股関節軽度屈曲

膝関節軽度屈曲

 

2)動的評価

屈曲(+)ROM制限と疼痛

伸展(+)ROM制限と疼痛

回旋(+)体幹右回旋出来ない

 

3)他評価

  • 矢状面のS字カーブ凹凸が激しく、胸椎の後方凸に対してのCOP保持のため腰椎を過伸展し重心を戻している
  • 胸郭が硬いので腹部コアを抜いて姿勢保持している→腰椎の骨支持からのメカニカルストレス→神経根症状
  • 投薬からの神経症状は今回回避出来た、それを「治癒」と考えられている→「一時緩和」と伝えた
  • 根本的なメカニカルストレスを取り除く、体幹機能回復と四肢のコネクトを成し得ないと今後が無い→いかに伝えれるのか?

 

 

コンディショニング

  1. 胸椎伸展エクササイズ
  2. 胸式呼吸エクササイズ
  3. 垂直知覚エクササイズ

 

 

備考

 

寝返りやしゃがみ込み時の腰痛は消失した。

理由としては、胸椎の進展ROMの拡充と、他腹圧も一時的にUPさせた事と考える、この状態をいかに維持できるのか?クライアント様のメンタル維持の問題である。