気になるところ
左膝の歩行違和感と痛み
- 急に前触れもなく左膝に歩行痛
- シップを張り数日で軽減
- その前にいつもの肩こりが酷くなっていた
- 左膝の痛みはある程度落ち着いたが、違和感があるので肩こりも含め来院
評価と仮説
姿勢評価
1)前額面
胸郭回旋他特になし(-)
2)矢状面
やや前方頭位
ややスウェィバック
微妙に骨盤後傾
2)動作評価
屈曲(-)
伸展(+)腰椎依存で胸椎の伸展追従性が無い
回旋(-)
3)その他評価
左膝の評価
- 伸展制限なし※若干の施術ベッドからの浮きを認めるも特に問題ないレベル
- 屈曲(-)
- 膝蓋下脂肪体の変形他異常(-)※主訴も完全伸展時の違和感を特に訴えてもいない
- 発痛部位の抽象性※ここが痛いなどの正確な表現ができない
- 腫脹や赤色も無い
- 膝蓋骨の浮いた感(滑液増大)も(-)
- 変形性膝関節症など既往無し
- 但し過去に膝痛あり→姿勢からの運動連鎖(完全伸展していない荷重支持からの筋痛)
- 但し膝を無負荷で屈伸しても痛みを伴わないクリック音「パキッ」がある
- クリック音は膝蓋骨のリリースを行うと小さくなる→のちに考えるとここが問題点だったかも知れない
- 結果的に不明なのでアイシングを一旦試行して頂き、専門医へ受診し病態を明確化する事を勧めた
コンディショニング
- 胸椎伸展エクササイズ
- 前鋸筋ー外腹斜筋リリース
- 上記からの姿勢修正
- 左膝アイシング
備考
左膝の病態が変化なく専門医へ受診、当初は不明であった事からMRI画像診断で膝窩嚢胞が判明、穿刺して滑液抜去術に至る。
この病態は関節性リュウマチや膝OAの既往からも成り得るそうで、そのお話は次回ご来院の際でもと考える、それ以外でも胸椎の伸展制限からの運動連鎖で膝の完全伸展しないまま負荷、つまり日常生活からも原因はあり得るのでお伝えしようと思う。
しかしながら、クライアント様の痛みから解放を第一に考えると、時間を掛けてエクササイズを行うより外科的処置で早急に改善、これが最良かつ適応である事を再認識しクライアントファーストだと思う。