気になるところ(初回から5週目)
- 両肩が相変わらず痛い
- 肩としての経過好転があまり感じれない
- そう言えば台所で長時間立位での腰痛が減少
評価と仮説
1)姿勢評価
前額面
以前の回旋変位は無い
矢状面
前方頭位
胸椎屈曲
腰椎過前彎
股関節軽度屈曲
膝関節軽度屈曲
実は、数回に渡りセルフエクササイズの再指導を行うも、亀背が強く骨粗鬆の問題も年齢的にあり、無理が出来ないとの葛藤がある。
2)動的評価
屈曲(+)腰部の屈曲可動域を認めない、全体的に屈曲が浅い
伸展(+)胸椎の追従が無く運動連鎖の上行も無いため、頸椎の伸展まで起きない、L5可動性亢進
回旋(-)左右差は無くなるも、相変わらず回旋運動は困難で腰部のたわみで代償している
3)他評価
前述したがとにかく胸郭の伸展を促し、抗重力伸展位になるための運動連鎖を起こしてゆく必要性がある。
その中でのアプローチ方法を2種
- 上腕でのハンドリングで、無負荷ショルダープレスを行い僧帽筋や菱形筋の賦活化から、肩甲骨を動かし胸椎伸展を促す
- 胸椎自体を物理的・他動的に伸展させ、結果抗重力伸展姿勢を作り出す
上記からの肩甲上腕リズムの再構築を行い回復を目指す。
コンディショニング
- 胸椎伸展エクササイズ
- 無負荷ショルダープレス
- 胸式呼吸エクササイズ
備考
実は4週目あたりから肩への好転反応が見れた。
それは可動域の拡大で、無負荷ショルダープレスの際に最初はスタートポジションすら取れない状態、エクササイズ後は開かなかった肘が開きだし静止姿勢が取れる様になる。
このような変化もクライアント様ご本人に認知して頂く事も、ホームエクササイズの動力源になる。