クライアント: 30代男性・飲食店シェフ兼経営者
来院日: 2025年6月下旬(メンテナンス・パフォーマンス向上目的)
主訴: なし(パフォーマンス向上)
既往歴: 頸部捻挫、急性腰痛(数回)、右五十肩(インピンジメント)
スポーツ: 躰道
S) Subjective / 主観的情報
-
現在の状態:
-
特に痛みや不調はなく、調子は良い。
-
-
クライアントの気づき・関心事:
-
先日の**「躰道」道場での体幹講習会**に参加し、自身の身体動作の課題に気づいた。
-
特に、寝返り動作がうまくできないこと、体幹機能がパフォーマンスに直結していることを実感。
-
講習会での経験が刺激となり、パフォーマンス向上への意欲が高まっている。
-
O) Objective / 客観的情報
-
職業動作の分析:
-
飲食店での調理・経営は、長時間の立位、前傾姿勢、重量物の運搬など、身体的負荷が高い。
-
-
視診・動作確認(本日所見):
-
(施術者の所見)立位・座位ともに姿勢アライメントは良好。大きな崩れはない。
-
寝返り動作の再評価: 指導により、上半身主導の正しい寝返りパターン(胸椎伸展・回旋)が以前よりスムーズに行えるようになっている。
-
-
触診・検査所見(会話からの推測):
-
(施術者の所見)全身の筋緊張は少なく、柔軟性が保たれている。
-
既往の五十肩や腰痛に関連する部位にも、明らかな圧痛や硬結はない。
-
A) Assessment / 評価・考察
-
現状評価:
-
身体的には非常に安定しており、既往症の再発もなく、コンディションは良好。
-
講習会での気づきをきっかけに、クライアントの意識が「痛みの改善」から**「パフォーマンスの向上」**へとシフトしている。これは非常にポジティブな変化であり、身体能力をさらに引き上げる絶好の機会。
-
課題であった**「寝返り(体幹の基本動作)」**が改善傾向にあることから、セルフケアへの取り組みと理解度の高さがうかがえる。
-
-
アプローチ方針:
-
クライアントの高いモチベーションを活かし、躰道のパフォーマンスに直結する、より高度な身体操作の指導へとステップアップさせる。
-
「なぜこの動きが必要か」を、赤ちゃんの成長過程などの発達運動学的な視点や、具体的な競技動作と結びつけて説明し、深いレベルでの理解を促す。
-
P) Plan / 施術計画
-
本日の目標:
-
現在の良好なコンディションを維持・向上させるための全身調整。
-
躰道のパフォーマンスに不可欠な、**体幹の安定性(スタビリティ)と胸郭の可動性(モビリティ)**をさらに高める。
-
指導した寝返り動作の定着と、そこから発展させたエクササイズを指導する。
-
-
施術内容(想定):
-
全身のコンディショニング調整。
-
胸椎、胸郭のモビライゼーション。
-
体幹深層筋(腹横筋、多裂筋など)を活性化させるアプローチ。
-
股関節の可動域改善。
-
-
セルフケア指導:
-
寝返り動作の継続: これが全ての動きの土台であることを再確認。
-
体幹トレーニングの導入:
-
目的:より高いレベルのパフォーマンスを発揮するための、ブレない体の軸を作る。
-
方法:(例:お尻歩きなど、講習会で触れたエクササイズを個別に指導)
-
-
胸椎伸展エクササイズ(ポール使用): 柔軟性を維持するための基本ケアとして継続を推奨。
-
-
今後の来院計画:
-
次回来院日:1か月後
-
パフォーマンス向上のための定期的なパーソナルセッションへと移行していく。
-
